次はいつ受けよう。
受験料も安くない。「もう少し伸びてから受けた方がいいかな」。そう思って、先延ばしにする。僕もそうだった。
でも、その「もう少し伸びてから」が、いちばん高くついた。
6ヶ月で4回受けた。560点から690点。受ける「間隔」をどう取るかで、見えるものが、まるで違ったんだ。
「もう少し伸びてから」の、何が損なのか
勉強してから受けた方が、効率いいんじゃないか。受験料も無駄にならないし。——そう思うのが普通だと思う。僕も、1回目と2回目の間を、2ヶ月空けた。
その2ヶ月、毎日勉強していた。サボってない。シャドーイングもやった。Part5も解いた。習慣にもなった。
なのに、「何を直すか」が分からないまま、5週間が過ぎた。
結果が届いて初めて知った。「Part5+6で9分超過していた」と。それまでの5週間、僕は弱点を知らないまま、ただ続けていただけだった。
失ったのは、点数じゃない。5週間だ。勉強時間は減っていない。向きだけが、なかった。
「もう少し伸びてから」は、一見かしこい。でも、受けるまで"何を直すか"が分からないなら、その間の勉強は、向きのないまま積み上がる。
じゃあ、受けると何が分かるのか。
受けるたびに、何が見えたか
僕の4回分を並べる。
| 1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | |
|---|---|---|---|---|
| 受験日 | 2025/12/7 | 2026/2/15 | 2026/3/15 | 2026/4/19 |
| 学習開始から | 2ヶ月 | 4ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 |
| 前回からの間隔 | — | 2ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
| スコア | 560 (L315/R245) | 600 (L330/R270) | 660 (L340/R320) | 690 (L370/R320) |
| Part5+6の時間 | 約40分 | 27分 | 27分 | 27分 |
| Part7残し | 30問 | 15問 | 14問 | 16問 |
| 体力 | パニック | 落ち着いてた | 終わった後もまだ勉強できる余力があった | 悔しかった。でも英語が楽しくなってきてた |

やったことが、そのまま出る。サボったことも、そのまま出る。

1回目から2回目は、シャドーイングとPart5で40点伸びた。2回目から3回目は、結果を見て「正答率を上げる」に絞った。3回目から4回目はリーディングに振ったのに、伸びたのはリスニングだった。狙いと結果は、きれいにはそろわない。これも、受けないと分からなかった。
そして、受けないと絶対に見えなかったものがある。Part5+6の時間だ。
1回目は約40分。2回目で27分に縮んだ。でも3回目も27分。4回目も27分。そこから動かない。
家でやる模試では、1問ごとにタイマーが出る。でも、セクション全体をどのくらいで通せているか、その感覚は、本番で通しで解いたときにしか見えない。本番で3回続けて同じ27分が出て、やっと「Part5+6で9分食われてる」と腹に落ちた。
「変わらないもの」は、一度じゃ見えない。2回、3回と重ねて初めて、「変わったもの」と「変わってないもの」が分かれる。
受けるほど、的が見えてくる。
ただ、ここで引っかかるはずだ。受けるたびに7,810円。頻繁に受けたら、もったいなくないか?
受験料がもったいない? いちばんもったいないのは、別にある
毎回7,810円。頻繁に受けたら、もったいない。そう思うはずだ。僕も、そこで止まった。
想像してみてほしい。使ってないサブスクに、毎月8,000円取られてたら。見てない動画配信。会員なのに一度も行ってないジム。恐ろしい。今すぐ解約したい。
TOEICの受験料は、7,810円。あのサブスクと、ほぼ同じ額だ。
違うのは一つ。サブスクは解約できる。TOEICの申込は、解約できない。
もう払った。どぶに捨てたくない。その「もったいない」を消す道は、ひとつしかない。使うことだ。勉強して、本番に挑む。
僕は、この「もったいなさ」を逆手に取った。解約したい衝動を、勉強する衝動にすり替えた。
それに——さっきの5週間を思い出してほしい。お金を惜しんで間隔を空けて、向きのない時間を積む。そっちの方が、7,810円よりずっと高くつく。時間をお金で買えるなら、悪くない。
お金の問題は、これで消える。残るのは、たぶんこれだ。「そもそも本番じゃなくて、家でやる模試でよくない?」
「模試でよくない?」への答え
「それ、模試でよくない?」。そう思うかもしれない。僕も最初はそう思った。
模試で分かることもある。苦手なパート、正答率、集中力の持続時間。
でも、本番にしかないものがある。一つは、環境だ。
隣の席の人の、花粉症の鼻すすり。教室ごとに全然違うスピーカーの音質。席の位置で変わるリスニングの聞こえ方。Part3が途中から頭に入らなくなる、あの感覚。鉛筆の音。試験官の足音。2時間ぶっ通しで削られていく体力。
静かな自室でイヤホンをして解くアプリとは、別の競技になる。
もう一つは、身銭だ。7,810円払って、移動も含めれば日曜の半日が消える。身銭を切って、休みを犠牲にして臨む2時間と、家でアプリを開く2時間は、別物になる。
さっきの「もったいない」が、ここで効いてくる。払ったからこそ、本番の2時間に全部を乗せられる。環境と身銭。この2つがそろうから、模試で分かる「苦手パート」と、本番で分かる「崩れ方」は、違うものになる。
ここまで来ると、最後の不安が残るはずだ。理屈は分かった。でも、社会人の生活で、毎月なんて続くのか。
毎月なんて、社会人に続くのか
学生のときは、定期テストが締め切りをくれた。社会人には、それがない。教材も、ペースも、締め切りも、全部自分で決める。これが、いちばんきつい。
でも、本番がペースメーカーになる。
「1ヶ月後に本番がある」。そう思うだけで、練習の質が変わった。「Part5を10分で解く」が、ただの目標じゃなく、締め切りになる。毎晩Part5を30問解いて、10分以内に終わるか計った。1ヶ月前には「目標」だったものが、3週間前には「日課」になっていた。
それに、毎月受けていると、1回が軽い。年2〜3回しか受けないと、「この1回で結果を出さなきゃ」と身構える。毎月なら、今回ダメでも来月がある。この軽さが、実は続ける力になった。
4回目は690。700に届かなくて、悔しかった。でも、悔しさと同じくらい、英語が楽しくなってきていた。間違えた理由が、解説を見ると知識でつながる。点と点が、線になり始めている。
そういえば、僕は受けた後、毎回、欲望のままにランチを食べる。チャーハンと餃子セット。グラタン。毎回1,500円くらい余計にかかってる。これは投資じゃない。ただの食欲だ。

でも、これは「受けきった自分」へのご褒美だ。冒頭で怖がっていた「サボったら後悔する7,810円」の、ちょうど裏返し。逃げずに2時間を出しきったから、堂々と食える。
ここまで続けられそうなら、最後に一つだけ残る。じゃあ結局、自分は何ヶ月おきに受ければいいのか。
で、結局あなたは何ヶ月おきがいいのか
ここで、最初の問いに戻る。結局、何ヶ月おきがいいのか。
僕の答えは、毎月だった。でも、大事なのは回数そのものじゃない。
「試す→結果を見る→直す」。このループを、自分にとっていちばん速く回る間隔で回すことだ。隔月なら年6回、毎月なら年12回。同じ1年でも、回せるループの数は倍変わる。それが毎月の人もいれば、隔月がちょうどいい人もいる。僕は、回してみた結果が毎月だった、というだけ。
一つだけ言えるのは——「もう少し伸びてから」は、たいてい遅すぎる。受けるまで、何を直すかは分からないから。
STEP1:次のTOEIC試験日を確認する(5分)
STEP2:申し込む(5分)。払った瞬間、サボれなくなる。それが狙いだ。
STEP3:本番まで何を重点練習するか1つ決める(5分)
まだTOEICを受けたことがない人
→ TOEIC初受験のリアル|本番で起きたことの記録
1回目で何が起きるか、先に知っておく
時間配分で毎回崩れる人
→ TOEIC Part7時間切れ対策|Part5,6で時間を作る方法
Part5を10分にする具体的な方法
受けてるのに点数が動かない人
→ TOEIC Part5が伸びない原因|復習法を変えたら動いた
受けた後の「直し方」が問題かもしれない
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