試験室を出た瞬間、もう分かってた。
今回、下がった。
リスニングは途中で一回切れたし、長文は最後まで読めなかった。隣の人はずっとガタガタうるさかった。
電車のホームに立って、無意識にスマホを開いて、「toeic 難しい」って打ってた。
——あなたも、たぶん今、それをやってる。
落ち着いてほしい。点数の話をする前に、まずこれだけ言わせてほしい。
僕も、本番で初めて点数が下がった日がある。690から670。ホームで「くっそ」って声に出たのを覚えてる。
この記事は、その”終わった”っていう手応えの話から始めます。
隣の人がうるさくて、もう全部ダメな気がしてる
リスニングの途中で、一回ふっと意識が切れた。気づいたら、もう次の設問に音が進んでた。
長文は、最後まで読めなかった。時間が、足りなかった。
そして、隣の人。リスニング中にガタガタ椅子を鳴らす。リーディングが始まった瞬間、何度も全ページをパラパラめくって音を立てる。ときどき、大きなため息。
本当に、邪魔だった。
僕も、本番で初めて下がった。690から670。-20。ホームで「くっそ」って、声に出た。
下がった日、人がやりがちなことって、だいたい決まってる。
- 隣の人のせいにする(あいつがうるさくなければ)
- 帰りの電車で、引っかかった問題を1問ずつ反芻する
- 家で問題集を解き直して、”本当はできる”を確認したくなる
- そのうち、実力そのものを疑い始める
僕も、全部やった。電車の中で、終わった問題を何度も巻き戻してた。
でも、ここで一回だけ立ち止まりたい。
その”終わった”って感覚、本当に当たってるのか?
手応えって、結局いいのか悪いのか分からなくない?
正直に言うと、僕は毎回そうだった。
試験が終わっても、手応えは相変わらず分からなかった。いいのか、悪いのか。それすら、判定できなかった。
「なんで分からないんだ」って、自分にイラついた。
でも、たぶん感覚って、もともとそういうものなんだと思う。
例えば、体重計。「最近太ったな」と思って、乗るのが怖い。乗ったら、やっぱり少し増えてた。あー、と落ち込む。
でも、体組成計で中を見たら——増えてたのは、脂肪じゃなくて筋肉だった。
体重っていう”合計”だけ見て、勝手に「太った=ダメ」と決めてた。中を開くまで、本当のところは分からなかった。
感覚は、誰でも外れる。合計の数字だけで自分を採点するのは、それくらい難しい。
感覚で判断しがちなこと、並べてみる。
- 手応えだけで「できた/ダメだった」を決める
- 1問の引っかかりで、テスト全体を判断する
- 「今回難しかった」っていう体感を、実際の難化だと思い込む
- 崩れたのを、隣の環境のせいにする
体重なら、体組成計で中が見れる。でも学習は、そう簡単に中が見えない。
だから、内訳を開くしかない。TOEICでいう、Part別の正答率っていう”中身”が。
「下がったに決まってる」と思ってPart別を開いたら
電車の中で、手応えはずっと「終わった」と言ってた。
隣はうるさかったし、長文は最後まで読めなかった。下がったに決まってる、と。
——でも、公式のスコアが出て、Part別を開いたら。
Part別正答率 4/19(690点)→ 5/31(670点)
下がったのは、いちばん下の1か所だけ
Part2(応答問題・L)
Part6(長文穴埋め・R)
Part1(写真・L)/Part4(説明文・L)/Part5(文法・R)/Part7後半(複数文書・R)
4つとも、まったく動いていない
Part3(会話・L)
Part7 前半(1つの文書・R) ← ここだけ
370 → 385
+15(過去最高)
320 → 285
-35
690 → 670
-20
※ 第422回(2026/4/19)と第426回(2026/5/31)の公式スコア
トータルは670。たしかに前回の690から-20で、初めて下がった。
でも、中を開くと景色が違った。
リスニングは385。+15で、過去最高だった。下がったのはリーディングで、285。-35。
Partごとに見ると、もっとはっきりする。
- Part1:100%(前回も100%)
- Part2:84%(前回60%から大幅改善)
- Part6:81%(前回63%から改善)
- Part5(文法):67%(前回も67%。ずっと足踏み)
- Part7の前半(1つの文書):66%(前回97%から急落)
- Part7の後半(複数文書):48%(前からずっと最弱)
高いところは、ちゃんと高かった。むしろPart2もPart6も、前回より大きく伸びてた。実際に”落ちた”のは、長文の前半。97%から66%へ。たった1か所だった。
ここで、僕の感覚が外してたものが、3つ見えた。
- 「文法はもう固まってる」と思ってた。→ Part5は67%。しかも前回も67%。固まってないどころか、動いてもなかった。
- 「下がった=劣化した」と思ってた。→ リスニングは385で過去最高。Part2もPart6も伸びてた。劣化どころか、伸びてる所だらけだった。
- 「隣のせいでリスニングが崩れた」と言い訳してた。→ そのリスニングが、過去最高。隣はうるさかったけど、崩れてなかった。
しかも、だ。さっきも書いたけど、僕は試験中、手応えの良し悪しすら分かってなかった。
「分からない」感覚が、勝手に「終わった」に変換されてただけだった。
感覚は、当てにならなかった。データを開いて初めて、本当の弱点が——長文だって——分かった。
「データで見ろ」って言いたいんじゃない。僕が、見て初めて気づいた、っていう話だ。
下がった、で終わりにしなくてよかった
僕の本番は、こう進んできた。560、600、660、690、そして670。
最後の670だけ、初めて下を向いた。
下がった瞬間は、「後退だ」「終わりだ」としか思えなかった。折れ線の、下がった点だけを見てた。
でも、内訳を見たら、崩れてる場所が特定できた。長文だ、と。
それが分かった瞬間、見る方向が変わった。
下がった点を見てうなだれるんじゃなくて、次にどこを狙えばいいかが見えた。下を見てたのが、前を見られるようになった。
内訳の読み方って、たぶんこういうことだと思う。
- トータルの数字だけで、判断しない
- Part別を、開いてみる
- 前回と比べて、どこが動いたか見る
- “下がった所”だけじゃなく、”上がった所”を必ず探す
最後の「上がった所を探す」が、地味だけど効く。僕の場合、それがリスニングの過去最高だった。下がった日に、一個だけ確かに伸びてた所があった。
ちなみに、点数が落ちること自体は、初めてじゃない。模試では、670から585まで落ちて、645まで戻したことがある(※これは模試で、本番じゃないけど)。
本番で下がったのは、5月のこの670が初めてだった。
この先どうなったかは、まだ書かない。僕も今、その途中にいるから。
今日、何をすればいいか分からない人へ
最後に、今のあなたの状態に合わせて、3つだけ。
まだ傷が深くて、何も考えられない人へ。
今日は、何も分析しなくていい。スマホを閉じて、寝ていい。落ち着いた頃に、内訳だけ、そっと開いてみてほしい。それで十分だ。
少し落ち着いて、次が気になってきた人へ。
下がった日に、僕が実際に何をしたか。そのやり方が知りたくなったら、こっちに書いてある。
▶ 「今回は難しかった」は本当か
体感の難易度も、同じように外れる。回ごとの難しさを実際に確かめた話。
▶ 模試は停滞したまま、本番だけ伸びた
そもそも、どの数字を信じればいいのか。模試と本番で数字が食い違ったときの話。
僕の話は、5月の670で止まってる。次の本番のスコアが出たら、また、ここに並べる。
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