670点から585点に下がった。
画面に表示された数字を、2回見た。
見間違いじゃないか確認した。
585。85点、落ちていた。
画面を閉じた。
しばらく、何もしなかった。
椅子に座ったまま、壁を見ていた。
その日は、もう何もしなかった。
道を歩いていて、いきなり突き飛ばされた感じだった。
前に進んでいたはずだった。
「お前の歩く場所じゃない」と言われたような。
これが本番だったら、たぶん息が一瞬止まっていた。
注記:この日のスコアはアプリ模試の記録です(本番の差は 初受験の記録 を参照)。
TOEIC 点数と自分が重なっていた
点数が上がったときは、自分がすばらしくなった気がした。
670点の日は、勉強が楽しかった。
問題集を開くのが早かった。
次のページをめくるとき、手が軽かった。
「次はもっと取れる」と、自然に次の模試を開いていた。
下がったとき、人格を否定された気がした。
585点の自分は、670点の自分より小さかった。
585点の日は、アプリを開くのが遅くなった。
アイコンを見て、指が止まる。
開いても、すぐに閉じたくなった。
670のときは朝起きてすぐ開いていた。
585のあとは、しばらくスマホを伏せたままにしていた。
670点の自分と585点の自分は、同じ人間のはずだった。
知識は変わっていない。やったことも変わっていない。
でも、585という数字が目に入った瞬間、自分が縮んだ。
点数と自分が完全に重なっていた。
考える前に、体がそう反応していた。
TOEIC 頭ではわかっていた
30分模試だから、ふれ幅が大きい。
670点のときも限界を感じていた。
670を取った日も、手放しでは喜べなかった。
下がる可能性は、ずっとわかっていた。
模試を受ける前から、準備はしていた。
「下がっても模試だから」「30分だから正確じゃない」
合理的な理由を、頭に並べていた。
何度も、自分に言い聞かせていた。
でも、わかっていたのと、実際に感じたことは違う。
頭では「30分模試のふれ幅」と整理していた。
でも体は、そんな整理を無視した。
数字を見た瞬間、頭で理解する前に体が反応した。
胸のあたりが、すっと冷たくなった。
手が画面から離れた。
頭の準備は、体には届かなかった。
TOEIC 負荷を上げすぎていた
勉強のやりすぎだった。
負荷を上げすぎていたから、しばらく休んだ。
その頃、1日2時間以上やっていた。寝る直前まで手が止まらなかった。
休んでも、“585の感覚”だけは体に残っていた。
夜、布団に入ってから、585が出てくる。
スマホを見ていて、TOEICと関係ない画面なのに、585が割り込んでくる。
勉強していないのに、数字だけが戻ってくる。
体が覚えている感じ。
自転車でこけたとき、次に乗ると同じカーブで体が固くなる。
転んだわけじゃない。こけたのは前回。
でも体が覚えている。
こける前の感覚を、体が再生する。
585も、同じだった。
数字を見たときの、胸が冷たくなる感覚。
体が勝手に再生していた。
勉強を休んでいるのに、585からは休めなかった。
TOEIC 練習中に止まる瞬間
勉強を再開してからも、ある。
勉強を始める前にも、ある。
アプリを開こうとして、少しだけ躊躇する。
あの数字が出てきたら、と考える。
それでも、開く。
わからない問題が続くと、「またガクッと下がるかも」と考えてしまう。
1問目がわからない。2問目もわからない。3問目。
そのあたりで、来る。
一瞬、思考と同時に体が止まる。
画面の文字は見えている。
でも読めていない。目が文字の上を滑っている。
やらなきゃ、やらなきゃ、と気持ちが焦る。
焦るほど、文字が頭に入らなくなる。
選択肢を見ている。見ているけど、選べない。
小さく深呼吸して、再スタートする。
設問の1行目だけ見る。選択肢は見ない。
次の1問だけ。
次の1問だけ読もう、と自分に言い聞かせる。
それで、動く。
手が動いて、次の問題に進む。
目が文字を追い始める。
少しずつ、意味が戻ってくる。
止まったら、また深呼吸する。
その繰り返し。
TOEIC 消えてはいない
正直に言うと、いまでも点数が下がったら突き飛ばされたような気持ちになる。
670点の自分の方がいい人間で、585点の自分はだめな人間。
頭では違うとわかっている。
でも、体はそう反応する。
採点のたびに、少しだけ構える。
結果を見る瞬間、息を止める。
点数は、ただの数字のはずだった。
でも目に入った瞬間、体は自分の大きさだと受け取ってしまう。
消えてはいない。
でも、止まってもいない。
深呼吸して、再スタートしている。
今日も。
同じ670→585点の記録:
TOEIC点数が下がった時の対処法|670→585→600点の記録
TOEIC難易度のせいにしたかった|670→585点の言い訳を調べた結果
止まった日の避難口(3ステップ)
大きいことはできない日用。戻るための最低ラインだけ置く。
STEP1:深呼吸を1回(30秒)
STEP2:アプリで1問だけ解く(5分)
STEP3:「次の1問ルール」をスマホに30秒リマインド
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↩︎ いったん前のページに戻って整理する(迷子にしない)
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