TOEIC600点。「まあまあだね」って言われた。
テレビで4回転ジャンプを見慣れた人が、2回転を見て「ふーん」って言うのに似てる。
でもスケート靴を履いたら、立つだけで精一杯なはず。
600点が「まあまあ」なのか、それとも全然違う景色なのか。
2回テストを受けて、調べて、ようやくわかったことがある。
4回転を見慣れた目で2回転を見ている
2回目のテストで600点を取った。
嬉しかったけど、いいんだか悪いんだかわからなかった。
それで調べてみた。
受験者の平均スコアは615点。
── あ、平均くらいなんだ。
でもこの「平均」、ちょっと待ってほしい。
TOEICを受けてるのは、就活を控えた大学生、昇進要件で会社に受けさせられてる社会人、自分で勉強して受けにきた人。
全員、英語にある程度関わってる層。
その中での平均。
TOEICを知らない人が目にするのは990点とか900点超えの人ばかり。
テレビで4回転ジャンプを見慣れてるから、2回転が「ふーん」になる。
「まあまあだね」は、600点を知らない基準から出た言葉だった。
600点の座標。知らなかった
560点を取ったとき、落ち込んだ。
頑張ってきた努力を否定されたような気持ちだった。
自分のやり方は何か間違ってたのかと思った。
300点台から始めたから、かなり進んだはず。
なのに全然嬉しくなかった。
あと40点が、とにかく遠かった。
2回目のテストで600点ちょうどを取った。
嬉しさより、安心が先にきた。
今までずっと、マラソンのトラックを周回遅れで走ってるような気持ちだった。
ようやく周りのランナーの影が見えてきて、頑張れば抜けるかもしれないと思えた。
自分の頑張りを確かめたくて、この点数がどんな点数なのか調べてみた。
ワインの話をさせてほしい。
素人は赤か白か。それくらいしかわからない。
でも「このワイン、実はこの料理と合うんだよ」って言えたら──
プロじゃなくても、ちょっとかっこいい。
ソムリエのセミプロは産地ごとの特徴を掴んでる。
「ボルドーは渋くて濃厚」「トスカーナは酸味と渋みのバランスが好き」みたいな好みが出てくる。
TOEICでも同じことが起きる。
「Part7のメールは苦手だけど、社内通知は何が伝えたいかわかりやすいんだよな」
赤か白かの段階じゃない。
得意と不得意が、自分の中で分かれてきてる。
Part5の品詞問題は安定。Part1は本番で正答率100%。
でもPart7のマルチパッセージは正答率36〜48%。
ビジネス系の長文で、言い換えを見抜けない。
データで自分の弱点が見える。
600点は英検だと2級〜準1級の間。クラスに数人いる「できる子」レベル。
ひとつ、忘れられない話がある。
TOEICの申し込み画面に、確認ボタンがある。
その下に「confirm」って書いてあった。
なかなか覚えられなかった単語。
何回もこの画面を見てきたはず。
600点を取った後、次の試験を申し込んだ。
── あ、ここにconfirm書いてあるやん。
何回も見てたのに、600点を超えてから初めて見えた。
昇給がもらえる点数じゃない。
履歴書に書くなと言うキャリアコンサルタントもいるらしい。
でも次の730、800、900を目指すとき、今の自分に何が足りないか冷静に見れる点数。
近すぎず、遠すぎない。ちょうどいい距離感。
すごいとは言い切れない。
でも一番、頑張りがいのある点数だと思う。
素人の景色を抜けて、少しだけプロの視点が見えてきた。
景色が変わるかもしれない。600点は、その入口にいる。
ビギナーズラックが効かなくなった
最初のころ、リスニングは通勤中に聞き流すだけでよかった。
数日で音が拾えるようになる感覚があった。
600点になってから、同じことをやるとノイズになった。
I haveが省略されてたら聞き落とす。
文の構造が複雑で、節が3つも4つも入ると動詞を見失う。
「コーヒーメーカー、最新式で人気がある」はわかる。
でも結局「買ったのか」「壊れたのか」「気に入らないのか」──
何が言いたかったのか、聞き取れない。
RPGで序盤の雑魚を倒してレベル上げできてたのが、自分のレベルが上がったから同じ雑魚じゃ経験値が入らなくなった。
あの感じに似てる。
きっとまだ上を目指すのは大変。
東京タワーをエレベーターじゃなく、階段で登るような苦しみを味わうと思う。
── でも上を目指したい。
同じ気持ちの人がいたら、一緒に頑張ろう。
700点を目指すか、600点を使うか
ここから先は、人によって道が分かれる。
自分の今に近いところから読んでみてほしい。
600点を目指して勉強中の人
→ TOEIC300→600点完全実践ガイド
330点から600点まで僕がやったことの全部を書いた。
600点取ったけど次に迷ってる人
→ TOEIC600点からのPart別優先度
全部やろうとすると止まる。まず1つ選ぶための記事。
点数が伸びなくてモヤモヤしてる人
→ TOEICスコアが下がった時のリカバリー法
止まってるのは、実力じゃないかもしれない。
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