Part3で聞きながら、右耳から左耳に抜けていく感覚があった。問いに移った瞬間、前の文がもう残っていない。選択肢で迷い、焦り、次の英文に乗り遅れた──。
帰り道で気づいた。語彙じゃなかった。”流れ”が見えていなかったんだ。
この記事は「Part3で全部聞き取ろうとして溺れる人」向けです。
📝 この記事でわかること
- 試験会場で起きた「右耳から左耳に抜けていく感覚」の正体
- 家で気づいた「1つの英文に動詞が3つも4つもある」問題
- 「全部を追うと逆に聞けなくなる」という悟りの瞬間
- 「捨てていい情報」が見えた翌日の練習での変化
- 今も毎日続けている「流れを追う」練習法
📌 この記事の位置づけ
この記事「049」は 本番中の”聞き方そのもの” にフォーカスしています。
007の記事で語った「聞く前の準備」は “入口の安定”。
この049の「流れ」は “会話が始まってからの安定”。
この2つが揃うと、Part3の景色が一気に変わります。

これは、僕が初回テストの試験会場で体験した失敗と、
その日の帰り道で気づいた本質の記録です。
TOEIC Part3 が聞けない理由。
「語彙力が足りない」「速くて聞き取れない」と思ってた。
でも違った。
本当の原因は、
“会話の流れが見えていなかった” こと。
単語は聞こえてた。
文法も分かってた。
でも、会話全体の「流れ=前後のつながり」が見えていなかったから、点でしか理解できなかった。
細部を追いすぎて、流れを見失う。
これが初回テスト直後、僕自身が気づいた失敗の本質だった。
😵 試験会場で起きたこと—聞き抜けと焦りのループ
初回テストのPart3。
音声が流れ始める。
1文目、聞こえる。意味も分かる。
でも、その意味を頭の中で整理してる間に、2文目が流れ始める。
「待って、今何て言った…?」
焦って耳を澄ます。
2文目の単語を拾おうとする。
でも、その瞬間には3文目が始まってる。
右耳から左耳に、英語が抜けていく。
聞こえてる。
でも、残らない。
質問文が始まった瞬間、「何の話だったっけ…?」になる。
選択肢を見る。
どれも正解に見える。どれも違う気がする。
迷ってる間に、次のPart3の音声が始まる。
焦りが、焦りを生む。
乗り遅れる。また聞き逃す。また焦る。
🚶 帰り道で気づいた”流れの断絶”
試験が終わって、駅までの帰り道。
15分間、ずっと頭の中でPart3の音声を巻き戻してた。
あの時、何が起きてたんだろう?
単語は聞こえてた。
文法も分かってた。
でも、答えを選ぶ瞬間には「何の話だったっけ…?」になってた。
ふと、気づいた。
「あれ…? 僕、聞けなかったんじゃなくて、”追いかけたのが間違ってた” んじゃね?」
テスト中、僕は「全文を漏らさず理解しよう」としてた。
1文1文の意味を完璧に取ろうとしてた。
でも、そうすると処理が追いつかない。
1文目を咀嚼してる間に2文目が流れ始める。
2文目の意味を取ろうとしてる間に3文目が始まる。
そこで SV が抜けて、前後のつながりが見えなくなる。
会話全体の”軸”が崩れる。
意味は点で残る。
でも、線でつながらない。
──あ、僕 “全文を理解しよう” として、“流れを見失ってた” んだわ。
語彙じゃない。
文法でもない。
“流れ” だ。
帰り道で歩きながら、この気づきがストンと腹に落ちた。
処理落ちのループ(初回テストで起きたこと)
- 1文目を咀嚼してる間に2文目が流れ始める
- SV構造を追う余裕が消えていく
- 前後のつながりが見えず、文の意味が点でしか残らない
- 結果、質問文を聞いた瞬間に “何の話だったっけ…?” となる
🏠 家で練習問題を見返して気づいた”動詞が複数ある問題”
その日の夜。
家に帰って、公式問題集のPart3のスクリプトを見返した。
答え合わせをしながら、会話文を目で追ってみた。
そこで、初めて気づいた。
「あれ…? 1つの英文に、動詞が3つも4つもある…」
主節の動詞、従属節の動詞、関係詞の中の動詞。
1つの文の中に、複数の「誰が何した」が詰まってる。
試験中、僕はその全部を拾おうとしてた。
全部大事だと思って、1つも逃すまいと必死に追いかけてた。
でも、それだと脳のワークメモリがパンクする。
処理が追いつかず、肝心の”本題の動詞”を見失う。
──あ、全部を追いすぎると、逆に聞けなくなるんだ。
「捨てていい情報」が見えた瞬間
翌日。
もう1セットPart3を解いてみた。
今度は「全部を追う」のをやめた。
代わりに、「誰が何した」の主語と動詞だけをゆるく拾ってみた。
細かい修飾語、副詞、形容詞は全部捨てた。
前置詞句も捨てた。
前の文と次の文が「どうつながるか」だけに集中した。
そしたら──
「あ、ここを捨てればいいのか」
会話の流れが、線で見えた。
点じゃなく、線で。
「聞き取れない」じゃなかった。
“聞き取れてたのに、整理できてなかった” んだ。
💡 じゃあ、その「流れ」って具体的に何なのか?
ここまでの気づきを整理すると、こうなる。
僕が初回テストで見失っていたのは、
「会話が時間順にどうつながっていくか=前後関係」 だった。
1つの英文の中に、動詞が3つも4つもある。
でも、全部を追う必要はない。
大事なのは、「前の文が次の文にどうつながるか」 を掴むこと。
「流れ」の正体
流れ = 前後関係
1文1文の中身を完璧に理解しようとするのではなく、
「前の文を受けて、次の文が何を言っているか」 だけに集中する。
これだけで、会話全体が線でつながり始める。
捨てていい情報 = 修飾語・副詞・形容詞
「誰が何した」の主語と動詞だけゆるく拾って、
細かい修飾語は全部捨てる。
これをやると、脳のワークメモリが空いて、
前後のつながりを追う余裕 が生まれる。
──でも、これだけだと抽象的だよね。
さっきの話を具体的な会話で見ていくと、こうなる。
- ① 「明日のミーティング覚えてる?」(土台の設置)
- ② 「うん、9時だよね」(①を受けて確認)
- ③ 「実は10時に変更になったんだ」(②の流れから新情報を追加)
この “縦のつながり” を意識すると、
会話全体が「点」じゃなく「線」で見えるようになる。
🚨 なぜ「全文を追う」と失敗するのか
初回テストで僕がやらかしてたのは、
「1文1文を完璧に理解しようとしてた」 こと。
でも、これをやると必ず処理落ちする。
❌ 全文を追うことの罠
1文目を完璧に理解しようとする
→ 動詞が3つある。全部拾おうとする。
処理してる間に2文目が始まる
→ 焦る。でも追いつかない。
前後のつながりが見えず、点でしか残らない
→ 質問文で「何の話だったっけ…?」となる。
これ、語彙とか文法の問題じゃない。
「会話の流れ=前後のつながり」を追えてないから起きる。
逆に、流れがつかめてないと:
- 直前の文と次の文がどうつながるか分からない
- 会話全体が「誰が何を言った」の断片的な記憶になる
- 質問と会話のどこが対応しているかが分からない
初回テストの僕は、1文1文の意味を取ることに必死で、
「前の文が次の文にどうつながるか」を全く意識してなかった。
でも翌日、スクリプトを見返して
「あ、この文は前の文を受けて話が続いてるんだ」
と腹落ちした瞬間、会話が”線”でつながり始めた。
✅ 今、僕がやってること—流れを追う練習
初回テストで気づいた「流れの断絶」。
今も、この課題に向き合ってる。
① 毎日の練習:細部を追わない、前後のつながりだけ追う
今、毎日Part3を1セット(3問)解く時、
1文1文の意味を完璧に取ろうとするのをやめた。
代わりに、「この文は前の文とどうつながってるか?」 だけを意識する。
主語と動詞だけゆるく取る。
「誰が何した」→「次、その話を受けてどうなった?」
この縦の流れだけ追う。
細かい修飾語、副詞、形容詞は全部捨てる。
前置詞句も捨てる。
これをやり始めてから、会話が線で見えるようになってきた。
② 音声が流れ始める前の10秒で「前後関係の地図」を作る
最近気づいたんだけど、
音声が流れ始める前の10秒で「会話の縦の流れ」をイメージする練習を始めてる。
選択肢を見て、
「この会話、たぶん①→②→③の順で話が進むんだろうな」
って予測を立てる。
まだ完璧ではない。
でも、この意識を入れてから聞ける部分が明確に増えてきた。
💡 007との関係性
007の記事で書いた「聞く前の準備」は “入口の安定”。
この049の「流れ」は “会話が始まってからの安定”。
この2つが揃うと、Part3の景色が一気に変わる。
📝 今日から始める「流れ優先」の練習法
今日から始める「流れ優先」練習
全部理解しようとしない。「誰が何した」だけ書く。
1文目と2文目がどうつながってるか。2文目と3文目がどうつながってるか。縦の流れを視覚化する。
細部は聞かない。前の文を受けて次の文が続いている流れだけ全集中。
✅ まとめ:TOEIC Part3が聞けない原因は「語彙」じゃなく「流れ」
Part3は“流れ戦”。
細部ではなく“前後のつながり”で理解が決まる。
僕も初回テストの帰り道で気づくまで分からなかったけど、
「語彙じゃない、流れ(前後関係)だ」 と気づいた瞬間、世界が変わった。
📊 21日間の変化—現在進行形の改善プロセス
僕自身もまだ改善途中だけど、
この「流れを追う」方向性は間違ってないと確信してる。
流れを意識し始めてからの変化
初回:44%(17/39問)← 流れが見えず点でしか理解できなかった
15日後:66% ← 前後のつながりを意識し始めた
21日後:88% ← 縦の流れが見えるようになってきた
💡 語彙を増やしたわけじゃない。
「前の文が次の文にどうつながるか」を意識し始めただけ。
僕自身もまだ完璧じゃないけど、方向性は間違ってなかった。
Part3は語彙戦じゃなくて、流れ戦。
「聞く能力」があるなら、あとは「流れの見方」を変えるだけ。
細部を捨てて、前後のつながりを追う。それがPart3の本質だよ。
僕も今、この「流れを追う」練習を毎日続けてる。
完璧にできてるわけじゃない。
でも、この方向性は間違ってないと確信してる。
もしあなたもPart3で「聞こえてるのに解けない」と感じてるなら、
語彙を増やす前に、「前後のつながり」 を意識してみてほしい。
一緒に、流れをつかむ練習を続けていこう。
🧭 あなたの状況に合った次の記事
あなたの現在地はどこ?
📚 参考リンク
- TOEIC公式サイト(最新の試験情報・受験申込)
- Abceed公式サイト(Part3音声学習アプリ)
- TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ(Amazon・語彙対策)
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集(Amazon・実戦演習)
- ChatGPT公式サイト(学習パートナーとして活用)
この記事は実際の学習記録(Part3 初回44%→21日後88%の経験)をもとに執筆しています。
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