TOEIC下がった、英語力が落ちたと思った(でも違った)

勉強してるのに、TOEICの点数が下がった。

「英語力が落ちたのか?」
「もう戻らない?」
そう思って検索したことが、僕にもある。

ただ、原因は英語力じゃなかった。
点数が下がるには、2種類ある。
自分がどっちにいるか見分けないと、戻し方は見えてこない。

ここから、その見分け方と戻し方を整理していく。

目次

下がった時、何が起きているのか

点数が下がった時、最初に頭に浮かぶのは「英語力が落ちた」じゃないだろうか。
何ヶ月もやってきた勉強が、無駄だったような気がする。

スポーツ選手がフォームを変える瞬間、テレビで見たことはないだろうか。

野球選手が、打撃のフォームを少しずつ変える。
バットの構え方、足のスタンス、スイングの軌道。

彼らは気分でフォームを変えてる?
プロなら、絶対そんなことはない。

もともとのフォームで、課題や伸びしろのなさを感じたから。
新しい可能性を求めて、変えている。

ただ、変えた途中で、一時的に成績が落ちることがある。
慣れない動きを体に入れる時間。

それは「打てなくなった」じゃない。
ジャンプ前に、しゃがんでる状態。

TOEICも同じだ。
点数が下がった時、英語力が落ちたんじゃないかもしれない。
ジャンプ前に、しゃがんでるだけかもしれない。

下がる、には種類がある

点数が下がった、伸び悩んだ、と感じている人は、2パターンに分かれる。

ひとつは、同じ勉強を続けてきて、頭打ちになったパターン。

数ヶ月、同じ問題集を回してきた。
同じ単語帳。
同じ模試。
最初の頃は、解くたびに点数が上がっていた。
正答率も伸びていた。

ところが、ここ最近、点数が動かない。
むしろ、少しずつ下がっている。
「やり方が悪いのか」「自分にセンスがないのか」と疑い始める。

もうひとつは、何かを矯正している途中で、一時的に下がったパターン。

最近、解き方や勉強のやり方を変えた。
新しい問題集に手をつけた。
時間配分を意識し始めた。
今まで飛ばしていたPart6を、丁寧に解くようにした。

変えた直後から、点数の調子が悪い。
「変えなきゃよかった」と思うこともある。


どっちにいるか、見分けるポイントは1つだけ。

最近、解き方や勉強のやり方を、何か変えたか。

変えていないなら、頭打ちのパターン。
変えたなら、矯正中のパターン。

このパターンによって、戻し方は変わる。

矯正中の人は、続ければ自然と戻る。
新しい動きが体に入るまでの時間を、待てばいい。

頭打ちの人は、続けても戻らない。
むしろ、続けるほど離れていく。
違う角度が必要になる。

最近、何かを変えたなら

矯正中の人は、続ければ戻る。
これは断言できる。

新しい動きが体に入るまでの時間。
ただ、それだけだ。

僕の場合、Part5の動詞問題の解き方を「4ステップ解法」に体系化した時に、それが起きた。
変えた直後、点数が下がった。

700 650 600 550 500 4ステップ導入 605 2/22 605 3/1 570 3/8 660 3/15本番 過去最高 640 5/3
※ TOEIC Total点(500-700レンジ)

2月22日の模試で605点。
調子が安定してきた頃だった。

3月、Part5の動詞問題の解き方を変えた。

動詞問題に「①選択肢を見て ②空欄の後ろを見て ③他の動詞の時制 ④時間表現で裏付け」という4ステップを入れた。

ドリルでは90%まで上がった。
ところが、模試で解くと違った。

直前の3/1の模試では605点。
4ステップ解法を入れた直後の3/8、570点まで落ちた。
Part5は76%。

「ステップを意識すると、いつものリズムが崩れる」
慣れない動きが、体に入ってない感覚だった。

ところが、その1週間後。

3/15の本番、660点。
Part5は87%、過去最高だった。
体に入った瞬間が、本番で来た。

何かを変えるたびに、点数は一時的に下がる。
それは「壊した」じゃない。
新しい動きを体に入れている時間。

続ければ、戻る。
むしろ、戻った先は前より高い。

何も変えてないのに、伸びないなら

同じ勉強を続けてきて頭打ちになる人は、もう少し厄介だ。
続けても、戻らない。
むしろ、続けるほど離れていく。

理由はひとつ。

勉強してる単元と、自分が伸ばすべき課題がズレてるから。

走り幅跳びを思い浮かべてほしい。

踏切が苦手な選手がいる。
踏切板にぴったり足が乗らない。
ジャンプの瞬間、力が抜ける。

その選手が「もっと高く、もっと遠く」と意識して練習しても、記録は伸びない。
踏切が改善されない限り、いくら飛んでも同じところに落ちる。

TOEICも、まったく同じだ。

ぶつかる壁は、人によって違う。

たとえば、「文法がわからない」というのは、こういう状態。

ひとつの文に、動詞が3つくらい出てくる。
どれが主節の動詞で、それぞれの節が何を修飾してるのか、見えない。

The report that the manager prepared yesterday explains the issue we discussed.

動詞は3つ。
prepared、explains、discussed。

主節は「The report explains the issue」。
「that the manager prepared yesterday」がreportを後ろから修飾する関係詞節。
「we discussed」がissueを修飾する関係詞節。

これが見えないと、主語と動詞が結びつかない。
文全体の意味が、ぼんやりしたまま選択肢に進むことになる。

「修飾関係が見えない」というのは、また別の壁だ。

分詞が出てきたとき、前から順番に訳そうとして、単語ごとで意味を切ってしまう。
文章じゃなく、言葉の羅列になる。

The candidate selected for the position has extensive experience in marketing.

前から訳すと、こうなる。
「候補者 選ばれた ポジションのために 持っている 広範な経験 マーケティングで」

単語は読めてる。
ただ、意味が繋がらない。

正しくは「そのポジションに選ばれた候補者は、マーケティングの広範な経験を持っている」。
「selected for the position」がcandidateを後ろから修飾する分詞句。

この構造が見えないと、長文を読むスピードが上がらない。
Part7で、時間が足りなくなる原因はここにある。

他にも、単語が読めない人。
時制がそろえられない人。

壁は、人それぞれ違う。

自分の壁が「修飾関係」なのに、単語帳ばかり回しても点数は乗らない。
壁が「時制」なのに、文法問題集を最初からやり直しても遠回りになる。

頭打ちの正体は、ここだ。

「自分の問題は何なのか」が見えていない。
だから、勉強の方向と課題の方向がズレる。
ズレたまま走るから、どれだけ走っても近づかない。

戻し方は、勉強量を増やすことじゃない。
自分の課題を、まず見つけることだ。

「解けた」気がしただけ、かもしれない

ここで、ひとつ厄介な事実を共有しておきたい。

600点前後の頃、模試の「手応え」と実際の正答率は、ほぼ一致しない。

スポーツをやってた人なら、自分のプレーをビデオに撮ったことはないだろうか。
あの瞬間のショックを、思い出してほしい。

想像してた自分と、画面の中の自分が、別人だった。
かっこよく動いてるつもりが、下を向いてた。
リズムに乗ってるつもりが、ずれてた。

僕も、ダンスをやってた頃に同じ経験をした。
撮ってもらった動画を初めて見たとき、かっこよく立ってるつもりが下を向いてた。
ところどころ、きょろきょろしてた。

先生や先輩の動きばかり見てきたから、目だけが肥えていた。
自分の現状に向き合うことが、全然足りていなかった。

TOEICも同じだ。

僕が初めて公式問題集を解いた日、Part5の正答率は50%だった。
30問中、15問。
「解けてる感じ」があったのに、実際は半分しか取れていなかった。

罠は、こういう形で待っていた。

時制は合ってたのに、三単現のSを見落としてた。
冠詞の後だから名詞と思ったら、冠詞→副詞→形容詞→名詞という組み合わせだった。
andの並列関係を、見誤った。

どれも、解いてる最中は「解けた」と思っていた問題。
答え合わせをして初めて、罠が見えた。

手応えは、当てにならない。
事実だけが、当てになる。

自分の現状を、どう見るか

事実を見るには、記録するしかない。

模試で間違えた問題を、全部デジタルで残す。
紙に書くだけじゃなく、コピペできる形で。

なぜデジタルか。
AIに、まるごと渡せるからだ。

僕は、3月1日の模試の後、間違えた7問をAIに投げた。
30問中、7問ミス。
返ってきた分析が、これ。

同じSVCパターンで、2連続ミスしていた。
critical→criticismを選んでしまった問題。
shocked→shockinglyを選んでしまった問題。
どちらも、seemやbeの後は形容詞、というルール1つで解けた。

消去法を使えば拾えた問題があった。
adamantlyという単語を知らなくても、残り3つの選択肢の不自然さで絞れた。

前置詞セットの暗記が、抜けていた。
contrary to、due to、prior to。
1個ずつ覚えるんじゃなく、セットで入れるべきだった。

これは、自分一人で問題を見直しても気づけなかった視点だ。
「同じ型で、繰り返し落としてる箇所」が浮き上がってくる。

紙派の人も、最低限これだけはやってほしい。
日付と、何をどう間違えたかを、書き残す。
それだけでも苦手の輪郭は見えてくる。

ただ、可能ならデジタルがいい。
コピペでAIに渡せる、という一点だけで価値が違う。

まとめ

点数が下がった。
それは、失敗じゃない。

下がる人には、2種類いる。

ひとつは、矯正中の人。
新しいフォームを体に入れてる途中で、一時的に崩れてる。
これは、続ければ戻る。

もうひとつは、頭打ちの人。
勉強してる方向と、自分の課題がズレてる。
これは、続けても戻らない。
自分の課題を可視化するところから、やり直す。

見分け方は、ひとつ。

最近、解き方や勉強のやり方を、何か変えたか。

変えたなら、待つ。
変えてないなら、自分の間違いを記録し始める。

下がった点数の意味は、これで変わる。

次に読むなら、解きっぱなしで終わらせない復習法がおすすめ。

📚 関連記事
TOEIC300→600点完全実践ガイド
TOEIC模試をさらに効果的にする復習法

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次