Part7の途中で、頭が真っ白になった。
文章は読めている。
でも、意味が入ってこない。
「これ、さっきも読んだ気がする…」
気づいたら同じ段落を3回読み返していた。
これが、TOEIC初受験で崩れた瞬間だった。
※この記事は「TOEIC初受験のリアル(046)」の続編です。
前編では”会場・音質・環境”のギャップを扱い、本稿では”内側で何が起きて崩れたか”を解説します。
前回の記事(046_TOEIC初受験のリアル)では、
会場の環境や音質など「外的な要因」で感じた7つのギャップを書いた。
今回は、その続編。
Part6・7で実際に起きた「内的な崩壊」を、
メンタル・心理面から詳しく記録する。
これから初受験する人なら、
「英語力だけじゃなくて、解き方のクセとメンタルでも点数が変わる」
という事実を、事前に知っておいてほしい。
TOEIC Part6で時間が足りなくなった本当の理由
練習ではずっと、
「ちゃんと読まないと間違えそう」
という気持ちで問題を解いていた。
そのクセが本番でも出てしまい、
つい 1文ずつ丁寧に読みすぎる 状態に。
でもTOEICは、実は違う。
- 全部理解しなくても解ける
- 深く読むほど時間を失う
- ざっくり読んで情報を拾う技術が必要
その結果、
10分で終わるはずが 20分かかった。
にっしーPart6、10分で終わる予定だったのに20分かかった…
チャッピー丁寧に読みすぎたね。TOEICは「全部理解しなくてOK」のテストだから。
TOEIC本番で「読み戻しのループ」が止まらなくなった
本番の僕は、
「1語も見落としたくない」
という気持ちが強かった。
ちょっと意味が曖昧に感じる。
戻る。
また曖昧に感じる。
また戻る。
気づいたら5分経っていた。
焦る。
焦るとさらに頭に入らない。
また戻る。
これが、読み戻しのループだった。
冷静に考えれば、
これは「理解のため」というより、
「不安を消したいだけの行動」だった。
そして、この時間消費の蓄積が
Part7で一気に限界を迎えることになる。
にっしー読み戻しが止まらなくて、時間がどんどん消えた。
チャッピー不安を消したい気持ちはわかる。でも、TOEICは「進む勇気」が必要なテストなんだ。
TOEIC Part7で脳が”処理拒否”した瞬間
Part6で時間を使いすぎたことで、
Part7に入る時点でかなり疲れていた。
そこに 大量の長文 が続けて出てくる。
Part7の3つ目のセットに入ったとき、
異変に気づいた。
「あれ、この文、さっきも読んだ?」
違う。初めて読む文だ。
でも、既視感がある。
これが、脳の限界のサインだった。
たとえるなら、
「皿の上がまだ残っているのに、次の料理が運ばれてくる」感じ。
前の段落を消化しきれていないのに、
次の長文が目の前に積まれていく。
処理が追いつかない。
頭が「もう無理」と判断した。
これが 30問残し の理由。
にっしーPart7で30問残しは、さすがにショックだった。
チャッピー脳の処理能力の限界だね。次は時間配分とスタミナ管理を強化しよう。
TOEICアプリ模試と本番のギャップに負けた
アプリ模試は比較的やさしい環境だった。
- 難しさが一定
- 長文量が本番ほど多くない
- 静かな環境
- 集中しやすい流れ
でも本番はまったく違った。
- 問題数が多い
- 後半ほど読む体力を消耗する
- 集中が切れやすい
- 読み戻しが増える
- 疲れで頭に入らない
つまり、アプリ模試とは”別の競技”と思うくらい違った。
TOEIC本番で集中が切れたあと、すぐ戻せなかった
本番は雑音も多かった。
- 試験官が話しかける声
- 周囲の紙やイスの音
- 後方席の反響
- 普段と違うスピーカーの音質
1度集中が切れると、
元に戻すまで時間がかかるタイプ の僕は、
その間にどんどん流れを失った。
(環境面の詳細は前回の記事 046_TOEIC初受験のリアル を参照)
TOEICで崩れた原因は”英語力”じゃなかった
今回崩れたのは、
英語力そのものより、
「解き方のクセ」と「メンタル管理」 の問題だった。
- 精読癖 → 読み戻し → 時間消費
- 不安 → さらに読み戻し → さらに時間消費
- 疲労 → 集中切れ → 処理能力低下
だから失敗ではなく、
むしろ 次に伸びるためのデータ。
この経験があったからこそ、
次の受験で何を改善すればいいか明確になった。
TOEIC初受験後に決めた3つの改善策
正直、これで完璧に治るとは思っていない。
でも、まずはここから始めることにした。
① ざっくり読む練習
- 全部理解しようとしない
- わからない単語は3秒で捨てる(実際は5秒くらいかかるけど)
- 深読みしない(まだクセが抜けないけど意識はする)
② 聴き逃しても”取り返さない”練習
- スピーカー音源で練習
- 雑音アリでやる
- 聴き逃しても次へ進むクセをつける(これが一番難しい)
③ 長文は”全部理解しなくてOK”で読む
- 気になる部分を飛ばす勇気を持つ
- とりあえず最後まで読む
- 分からなくても止まらない(止まると読み戻しのループに入る)
明日から始める:TOEIC初受験の経験を次に活かす
今日中にやる3つのこと
STEP1:Part6の問題を「5分で解く」練習をする(精読せずに情報を拾う訓練)
STEP2:読み戻しが発生したら、「戻らない」と声に出して次に進む練習(物理的に指で次の段落を指す)
STEP3:Part7を「時間内に全問マーク」することを目標に1セット解く(正解率は気にしない)
💡 3つ全部で30分。読み戻しのクセを直して、次の受験で大きく伸ばす。
状況別:次に読む記事
今回の初受験で感じた心理的な崩壊は、事前に知っていれば防げるものばかりだった。
自分と同じミスを防ぎたいなら、まずこの記事から読むと理解が深まる。
あなたの状況に合わせた次の記事
- これから初受験する(環境面を知りたい) → 046_TOEIC初受験のリアル(会場の雰囲気と7つのギャップ)
- Part6の精読癖を直したい → 025_Part5の全体像(品詞問題から始める速読練習)
- Part7で時間が足りない → 008_Part7時間切れ対策(Part5,6で時間を作る方法)
- 初受験の全体分析が知りたい → 002_TOEIC初回330点の全体分析(ハブ記事)
この記事のまとめ
- TOEIC初受験で崩れた原因は「英語力」ではなく「解き方のクセとメンタル」
- Part6の精読癖が20分の時間消費につながった
- 読み戻しのループは「不安を消したいだけの行動」だった
- Part7では脳の処理能力が限界に達し、30問残しの結果に
- アプリ模試と本番は”別の競技”レベルで環境が違う
- 集中が切れたあと、すぐ戻せないタイプは事前に環境耐性が必要
- 改善策:ざっくり読む、取り返さない、全部理解しなくてOK
TOEIC初受験は、
“解き方のクセ” と “メンタル管理” が最大の壁だった。
特に「読み戻しのループ」は、
英語力とは無関係に時間を奪っていく。
精読癖を直し、進む勇気を持ち、スタミナ管理を強化する。
ここを改善することで、
次の受験で大きく伸ばせると感じている。
前回の記事(046_TOEIC初受験のリアル)と合わせて読むと、
初受験の全体像がより明確になる。
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