模試は何度も解いた。時間配分も頭に入ってる。
「場慣れすれば、まあ大丈夫だろう」
試験会場の椅子に座った瞬間、心臓がバクバクした。
周りには40人くらいの受験者。壁に時計。机にはペットボトルが置いてある。
問題用紙が配られ、試験官の説明が始まる。
「あ、これ、練習と全然違う」
TOEIC初受験の本番で実際に起きたことの記録。
音質のギャップ、Part6で時間感覚が崩れた瞬間、Part7で30問残した結末。
対象:模試を解いて「準備はできた」と思っている人
対象外:2回目以降の受験者(経験済みの内容が多いかもしれません)
リスニング——小さなズレが積もる
普段の学習はイヤホン。音はクリア。
本番のスピーカーは、低音がモワッと響くタイプだった。男性の声の輪郭がつかみにくい。
Part1で小さな違和感があった。
その”気になる感じ”を処理している間に、次の文が流れてしまう。
Part2も同じだった。
「え、もう次?待って待って」
そう思っている間に、また次の問題が流れてくる。
Part3。後方の席だった。紙の音、椅子の動き、試験官の足音。
途中、試験官が受験者に話しかける場面があった。一瞬、意識がそちらに引っ張られた。
そこから聞き漏れがポツポツ出てきた。
スマホアプリのように”考える間”がない。
得点源にしたかったリスニングが、少しずつ崩れていった。
Part5——ここだけは普段どおりだった
Part5は約10分で解き終えた。手応えもあった。
周りのページめくりが速くて焦ったが、この時点ではまだ冷静だった。
Part6——「読めてるつもり」が崩れた
最初の2問は、空欄の前後を読めば解けた。Part5と同じ要領。
3問目。挿入問題。
「次の文はどこに入りますか?」
1文前を読んだ。1文後を読んだ。選択肢を読んだ。
……どこに入るのか、分からない。
もしかして、前後1文だけでは足りない?
もう少し広く読むか?——でも、あと何分ある?
時計を見た。10分経っていた。
目標は10分で全部終わらせるはずだった。まだ2つ目の長文。
次の文章に進んだ。読み始めた。
“I’m afraid that…”
afraid。怖い? なんで怖いんだ?
文脈と合わない。もう一回読んだ。まだ分からない。
次の問題に行った。
試験が終わった後、調べた。
“I’m afraid that” ——「残念ながら」。
怖いじゃなかった。
Part7——30問残し
Part6の遅れで、Part7の開始は予定より10分遅れ。
ジェンガの真ん中を抜いたみたいに、1問のズレで全部が傾いていた。
情報が頭に入ってこない。読み戻りが止まらない。
30問残しで終了した。
試験が終わった
試験官の「やめてください」の声。
鉛筆を置いた。
会場を出るとき、足が重かった。
Part5の品詞問題は、取れた。
でもPart6で、「読めてるつもり」が崩れた。
この差はどこから来るのか。
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