入国審査で「Eat Meatballs!」と答えた旅の最終日。
本当にミートボールを食べに行った。IKEAで食べたことあるし、正直なめてた。でも、本場のは全然違った。
そして、この2泊3日で気づいた。英語力より大事なものがある。
最終日の夜|スウェーデン名物を食べに行く
ストックホルム2泊目の夜。
明日の朝には空港に向かう。今夜が、この旅最後のディナー。
「何食べる?」
妻に聞いた。
「ミートボールでしょ」
即答だった。
まあ、そうだよね。入国審査で「Eat Meatballs!」って答えてしまった以上、食べないわけにはいかない。
正直、期待はしていなかった。
だって、ミートボールってIKEAで食べたことある。あの、茶色いソースがかかった、丸い肉団子。美味しいけど、「すごい!」ってほどじゃない。
本場でも、そんなに変わらないだろうと思っていた。
レストランに入る|英語でオーダーする
ガムラスタンにある、ミートボールが有名なレストランに入った。
店内は、木の温かみがある北欧デザイン。観光客と地元の人が半々くらい。
席に案内された。メニューを見る。
「Swedish Meatballs」
あった。これだ。
店員さんが来た。若い女性。
「Are you ready to order?」
この旅で、もう何度もこのフレーズを聞いた。初日は緊張したけど、今はもう慣れた。
「Yes. Two Swedish Meatballs, please.」
言えた。
「And drinks?」
「Two waters, please.」
「Sure.」
店員さんは、笑顔でメニューを下げていった。
この旅で変わったこと
初日の入国審査では「Eat Meatballs!」しか言えなかった。最終日のレストランでは、普通にオーダーできた。たった2泊3日で、少しだけ成長した。
ミートボールが来た|IKEAとは全然違った
料理が来た。
お皿の上に、ミートボールが8個。クリーム色のソースがかかっている。付け合わせにマッシュポテトとリンゴンベリーのジャム。
見た目は、IKEAとそんなに変わらない。
一口食べた。
「…うまい」
全然違った。
肉がふわふわ。ソースが濃厚。リンゴンベリーの酸味が絶妙に合う。
IKEAのミートボールは「美味しい」。でも、本場のは「これがミートボールか」ってレベル。
妻も「うわ、おいしい」と言っている。
なめてた。完全になめてた。
食べながら振り返る|この2泊3日のこと
ミートボールを食べながら、この旅のことを振り返った。
入国審査で「Eat Meatballs!」と答えた。
券売機がなくて30分さまよった。
改札でQRコードが通らなくて焦った。
初めて自分から「Where are you from?」と言えた。
2泊3日。短い旅だった。でも、英語を「使った」体験がたくさんあった。
この旅の英語体験
第1話:入国審査
準備した質問には答えられた。でも、イレギュラーで固まった。
第2話:券売機
全部は聞き取れなかった。でも「app」「Seven-Eleven」だけで動けた。
第3話:改札
困ってたら、地元の人が助けてくれた。4語で解決した。
第4話:ガムラスタン
初めて自分から話しかけた。会話が成立した。
英語力より大事なもの|「話しかける勇気」
この旅で気づいたことがある。
英語力より大事なものがある。
それは、「話しかける勇気」。
僕のTOEICスコアは、この時点でまだ500点台だった。文法も怪しい。発音もカタカナ英語。
でも、話しかけたら、会話は成立した。
相手は、僕の英語力なんて気にしていなかった。
「Where are you from?」
「Germany. And you?」
それだけで、会話が始まった。
この旅で気づいた3つのこと
1. 英語は完璧じゃなくていい
カタカナ英語でも、伝わる。文法が怪しくても、相手は理解しようとしてくれる。
2. 「話しかける勇気」が一番大事
英語力があっても、話しかけなければ意味がない。勇気を出して一言言えば、会話は始まる。
3. 小さな成功体験が自信になる
一度話しかけて成功すると、次が楽になる。助けてもらうことも、成功体験になる。
帰国してからのこと|TOEICへの向き合い方が変わった
日本に帰ってきてから、TOEICの勉強への向き合い方が少し変わった。
前は、「点数を上げること」がゴールだった。
でも今は、「使える英語を身につけること」が目的になった。
リスニングの問題を解くとき、「これ、実際に言われたら聞き取れるかな」と考えるようになった。
Part2の会話を聞くとき、「自分だったら、どう答えるかな」と想像するようになった。
点数は大事。でも、点数だけじゃない。
この旅で、それを体感した。
「Eat Meatballs」から始まった旅|終わり
入国審査で「Eat Meatballs!」と答えたあの瞬間。
恥ずかしかった。情けなかった。
でも、あれがあったから、この旅は忘れられないものになった。
そして、本当にミートボールを食べた。美味しかった。
審査官にクスッと笑われたあの瞬間、僕は「ミートボールを食べる」という約束をしてしまった。
約束は、果たした。
シリーズ完結
「Eat Meatballs」から始まった2泊3日のストックホルム旅行。英語初心者が、現地で英語を「使う」体験をした記録でした。点数より瞬発力。点数より勇気。この旅で学んだことは、今も僕の英語学習の土台になっています。
これからTOEICを勉強する人へ
もしこの記事を読んでいる人が、TOEICの勉強を始めたばかりなら、伝えたいことがある。
点数は大事。でも、点数だけを追いかけないでほしい。
機会があったら、英語を「使って」みてほしい。
海外旅行じゃなくてもいい。外国人に道を聞かれたとき。英語のメールを書くとき。YouTubeのコメントを英語で書いてみるとき。
小さなことでいい。
その「使った」体験が、点数以上の財産になる。
僕は、「Eat Meatballs」という恥ずかしい体験から、それを学んだ。
シリーズまとめ:この旅で学んだこと
- 準備した質問には答えられる。でも、イレギュラーで詰まる
- 全部聞き取れなくても、キーワードだけで動ける
- 困ってたら、誰かが助けてくれる
- 話しかける勇気が、英語力より大事
- 小さな成功体験が、次の勇気になる
シリーズ全話リンク
ストックホルム旅行×英語学習(全5話)
この記事は、今年11月の北欧&ドイツ旅行のうち、ストックホルム滞在(2泊)の実体験をもとに執筆した。TOEIC学習を始めて1ヶ月半後の出来事。旅行の予約自体は学習開始の半年前にしていた。
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